私のイチオシ有名人 (1) 中島美嘉論。

何から書こうか迷ったか、私が推したいもの、自然と気になってしまうものを理由を含め披露し、世に問うてみる。少し大げさかな。。

好きな歌手は少なくないが、特に気になるのが中島美嘉。彼女の実績を挙げるのはとても簡単。あまりにも多いのでごく一部だけ。

・ 初めてレコード会社に送ったデモテープがきっかけとなり、ドラマ『傷だらけのラブソング』のヒロインとして大抜擢され、その圧倒的な存在感が大きな反響を呼ぶ。同番組の主題歌「STARS」でデビュー。オリコン初登場3位、新人としては異例の60万枚を超える大ヒット。代表曲は雪の華、ORION、一番綺麗な私を、桜色舞うころ、LIFE、STARS、WILL、Dear等。

・ 紅白歌合戦出場、2002-2009, 2012。

・ CM出演多数(KATE等。)

錚々たる実績。誰もが彼女のような実績があげられるわけがない。
だから、彼女を推す、というわけではない。ひねくれ者の私は、実績があるからという理由で推したりはしない、決して。

ただ、昔から何故だか彼女の動向が気になる、あの鮮烈なデビューを飾ってから。中島を選んだ審査員の気持ちになって、徒然なるままにその理由を考えてみる。

 

第一に歌手としてのセンスを感じる。確実に天才肌。宇多田ヒカルは間違いなく天才だ。ただ、中島は少し方向性が違う。宇多田はsinger song writer。つまり、自分の歌をデザインできる。一方、中島はそうではない、もちろんできるのかもしれない。ただ、そうであっても、私にとっての魅力的な理由は別にある。

中島は、与えられた歌を自分の雰囲気に同化させかつ、異次元に昇華できる才能がある気がする。単に声がいい、歌い方が上手い、というわけではない。個別スキルなら中島の上を行く歌手は少なくない。ただ、総体として、彼女のレベルにはるかに達していない。また、全体的にスキルが上というわけでもないような気がする。宇多田はこの点完全体である。ドラゴンボールZのセルみたいな。全てのスキルが卓越している。

中島のもつ魅力の源泉となるスキル。あえていうならずっと聞いていたい声、様々なジャンルの歌を歌える懐の深さ、と言えばいいのだろうか。詩が持つメッセージや曲のもつテンポに合わせ、自身の歌声を調整できる天性のものを感じる。

中島が異彩を放つのは歌だけでない。もちろん、NANAだ。実写版であれほど成功した例を他に挙げるのは困難だ。これは宇多田にはできないと思う。中島がNANAなのか、NANAが中島なのか。そのような感想をもつのは私だけでないはずだ。

ここまで書いてはじめてわかった。彼女は卓越した表現者だと思う。女優としても、歌手としても大成功。さらに、抜群かつ独特のカリスマ性がある、容姿を含めた独特のオーラがある。余人をもって代え難いものがある。ラルクHydeも中島とコラボしている。さすがはHyde 。天才は天才を正しく評価できる。

彼女を見出したレコード会社の審査員も間違いなく一流。保証する。デビュー前のポテンシャル人材を誰もが選び出すことができるわけもない。さらに、育成するのも同じくらい難しい。そんな難しさとは無関係なくらいに、中島は強運をつかみ取り一気にスターダムにのし上がった。無論、本人の努力はいわずもがな。

音楽はアートだ、そして、研究開発も実はアートだ。「state of the art」を「最先端」と最初に訳した日本人は道理をよくわかっている。そう、アートの状態が最先端なのだ。だから、研究開発の人間は芸術家のように尖らなければならない。全員がそうである必要はないが、真打ちは間違いなく尖っている必要がある。state of the artの訳語がその証明である。

 

そうだ、中島美嘉は一流アーティストだ。一番しっくりくる彼女の冠言葉。

 

まだまだ中島美嘉の動向は見逃せなそうにない。